LIT STUDIO

架空の蒸溜所で作った見本です

霧の湿原のほとりに建つ黒い板張りの蒸溜所

霧ノ沢の植物で、ジンをつくっています。

霧箱蒸溜所

なぞると、霧が晴れて蔵が見えます

植物

ジンの香りは、漬けこむ植物で決まります。霧箱では、蔵から歩いて行ける湿原と浜で、季節ごとに摘んだ四つの植物を使っています。

霧の浜でハマナスの実を摘む手元

ネズの実

ジンの芯になる実。浜の砂地に這うハイネズを、秋に摘みます。

ハマナスの実

夏の終わりに赤く熟す実。甘酸っぱい香りが、仕上がりを丸くします。

ヤチヤナギ

湿原に育つ低い木。かつてビールの香りづけにも使われた、すっとした葉です。

エゾヤマザクラの葉

春に摘んだ若葉を、塩を使わずに干します。ほのかな桜の香りが残ります。

緑青の浮いた銅の蒸溜器と、窓から差す霧ごしの光

使いこまれた銅の釜で、ゆっくり蒸溜します。

蒸溜

  1. 一

    漬ける

    摘んだ植物を、ひと晩スピリッツに漬けて香りを移します。

  2. 二

    蒸溜する

    銅の釜をゆっくり温め、立ちのぼった香りを冷やして雫に戻します。

  3. 三

    水を足す

    沢の伏流水を少しずつ足して、香りが立つ強さに整えます。

  4. 四

    瓶に詰める

    ひと月休ませてから、手で一本ずつ詰めてラベルを貼ります。

銘柄

いつも置いている二本と、冬至の頃にだけ詰める一本があります。

霧箱 ドライ

ネズの実とヤチヤナギが前に出る、すっきりした一本。炭酸で割ると香りがよく立ちます。

いつも置いています

霧箱 ハマナス

ハマナスの実を多めに漬けた、やわらかい一本。そのまま冷やして少しずつ。

いつも置いています

霧箱 冬至

エゾヤマザクラの葉を加えた、冬の間だけの一本。贈り物にも選ばれています。

冬至の頃だけ

飲み方

はじめての方には、炭酸で割る飲み方をおすすめしています。香りがいちばん分かりやすく立ちます。

氷とハマナスの実を浮かべたジンソーダ

ジン 1 : 炭酸 3

背の高いグラスに氷をいっぱいに入れ、ジンを注いでから、冷えた炭酸を静かに足します。混ぜるのは一度だけ。

  1. グラスに氷をいっぱいに入れる
  2. ジンを注ぐ
  3. 炭酸を静かに足して、一度だけ混ぜる
氷でいっぱいのグラスに、冷えた炭酸を静かに注いだ瞬間。細かい泡が勢いよく立ちのぼり、底にハマナスの赤い実がひとつ

炭酸を、
静かに注ぐ。

ジン 1 に、よく冷えた炭酸を 3。氷に当てないよう、グラスの縁から静かに注ぐと、泡といっしょにネズの実の香りが立ちのぼります。

ジン 1 : 炭酸 3

最初は音が出ません。押すと、注ぐ音と、泡がはじける音が鳴ります(iPhone はマナーモードのとき鳴りません)。

泡が、香りを
連れてくる。

氷でいっぱいのグラスに、冷えた炭酸を注いだところ。立ちのぼる泡が、ネズの実の香りを鼻先まで運びます。混ぜるのは、底から一度だけ。

季節

植物を摘む時期は、一年を通して決まっています。季節ごとの蔵の仕事を紹介します。

桜の若葉を摘む

雪が解けた五月、山すそのエゾヤマザクラが葉を開いたら、その週のうちに若葉を摘みます。塩を使わずに陰で干し、冬至の一本のためにとっておきます。

  • 摘む植物:エゾヤマザクラの若葉
  • 蔵の仕事:前の冬に詰めた瓶の出荷

歩み

古い牛舎を借りるところから始まった、小さな蔵の十年です。

  1. 2017

    牛舎を見つける

    霧ノ沢の川沿いに、使われなくなった牛舎を見つけて借りる。

  2. 2019

    銅の釜を迎える

    本州の老舗の蔵で大切に使われてきた銅の釜を受け継ぎ、牛舎の真ん中に据える。

  3. 2021

    造る許しが出る

    三年かけて準備した申請が通り、ジンを造れるようになる。

  4. 2022

    最初の一本

    浜と湿原の植物で、最初の「霧箱 ドライ」を詰める。

  5. 2024

    小屋をひらく

    蔵の隣に、試飲と瓶のお渡しをする小屋をひらく。

  6. 2026

    冬至の一本

    桜の若葉を加えた「霧箱 冬至」を、はじめて冬だけ詰める。

贈る

ラベルに、贈る方のお名前とひとことを手書きで入れてお包みします。下で、入れた文字がどう見えるか試せます。

和紙で包んだ木箱とガラス瓶、麻ひもとネズの枝
霧箱 霧野 様 還暦おめでとう

ラベルは縦書きです。お名前とひとことは、入れた文字のまま表示しています。実際のお包みでは、蔵の者が筆で書き入れます。

訪ねる

蔵は、霧ノ沢の川沿いにあります。土曜の午後だけ、蒸溜の様子をご案内しています。

霧の湿原が見える窓辺の、木のカウンターに並ぶジンの瓶とグラス
ところ
北海道 霧ノ沢町 川沿い一番地
(架空の住所です)
見学
土曜の午後、ひと組ずつのご案内
店
蔵の隣の小屋で、試飲と瓶のお渡し
  1. 小屋で集まる蔵の隣の小屋で、その日の植物を手に取って香りを確かめます。
  2. 釜を見る蒸溜の日は、釜から管を通って雫が落ちるところまでご覧いただけます。
  3. 試す三本を少しずつ。運転される方には、香りだけのお試しを用意しています。
  4. 持ち帰る気に入った一本を、その場でお包みします。

お知らせ

  • 冬至の一本「霧箱 冬至」のお取り置きを始めました。
  • 今年のハマナスの実を摘み終えました。例年より少し小ぶりで、香りは強めです。
  • 九月の見学は、蒸溜のある第二・第四土曜にご案内します。

よくある質問

子ども連れでも見学できますか

はい、ご一緒にどうぞ。釜のまわりは熱くなるので、蔵の中では手をつないでご覧ください。試飲は二十歳以上の方だけです。

遠くに住んでいても買えますか

瓶は割れないよう木箱に入れてお送りします。冬至の一本は、なくなり次第お取り置きを締め切ります。

冬も見学できますか

できます。ただ、雪で道がふさがる日は、前の晩までにお知らせして日を改めていただきます。

植物はどこで摘んでいますか

蔵から歩いて行ける湿原と浜です。土地の持ち主の方に許しをいただき、摘みすぎないよう毎年同じ場所は半分だけにしています。