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ホームページ制作の費用と補助金 ─ 持続化補助金で戻る額と札幌・北海道の支援

制作費の一部が後から戻る補助金の仕組みを、持続化補助金(第20回公募)・デジタル化・AI導入補助金・札幌市と北海道の制度に分けて整理。ウェブサイト関連費の30万円の上限、様式4の締切、消費税の扱い、立て替えの注意点を公式資料に沿ってまとめました。

札幌の事務所で、補助金の案内を読みながらホームページ制作を検討している事業主

「ホームページ制作に補助金は使えますか」。使えます。ただし補助金は、掛かった費用の一部が後から戻るお金で、先にもらえるお金ではありません。ホームページの分には上限があり、申請の締切や発注してよい時期にも決まりがあります。

この記事では、ホームページの費用が対象になり得る国の補助金 2 つ(小規模事業者持続化補助金と、デジタル化・AI導入補助金)と、札幌市・北海道の制度を、2026 年 10 月時点の公式資料に沿って整理します。デジタル化・AI導入補助金は、IT導入補助金が令和 8 年度から名前を変えたものです(中小機構の案内)。

ホームページ制作に補助金は使えるのか

「ホームページ専用の補助金」はありません。新しいお客様を獲得する取り組み(販路開拓)や、ITツールの導入を支える制度の中で、制作費が対象経費に入る形です。

制度補助の目安(2026 年 10 月時点)ホームページとの関係
小規模事業者持続化補助金(第20回公募)補助率 2/3、上限 50 万円(特例で上乗せあり)ウェブサイト関連費として対象。受け取れる補助金は 30 万円(税込)まで。単独では申請できない
デジタル化・AI導入補助金(通常枠)5 万〜450 万円、補助率 1/2 以内(条件により 2/3 以内)対象は登録されたITツール。ホームページ制作が当たるかは個別に確かめる

出典: 持続化補助金 第20回公募 公募要領(第8版) P.3・P.14、デジタル化・AI導入補助金 通常枠

どちらも、お金は次の順に動きます。

  1. 制作費をいったん全額払う
  2. 何にいくら使ったかを報告する(実績報告)
  3. 報告が認められ、金額が確定した後に補助分が振り込まれる
制作費を支払い、書類を提出し、後から一部が戻ってくる流れを描いた場面
補助金は「先にもらう」お金ではなく、「払った後に一部が戻る」お金です

補助金と助成金の違い ─ ホームページに使えるのはどちらか

「ホームページ 助成金」で探す方もいますが、ホームページの制作費が対象になり得るのは、多くの場合「補助金」のほうです。

比べる点補助金助成金
主な目的販路開拓・設備投資・IT導入など雇用・人材育成・働く環境の改善など
主な出どころ経済産業省・中小企業庁の系統、自治体厚生労働省の系統
受け取れるか審査があり、不採択もある要件を満たせば受け取れる制度が多い

自治体には、販路開拓の制度に「助成金」と名付けている例もあります。名前ではなく、募集要項の対象経費にウェブサイトの制作が入っているかで判断してください。

小規模事業者持続化補助金の仕組み

小さな会社やお店が、自分で作った経営計画に沿って行う販路開拓の費用の一部を補助する制度です。ここでは、2026 年 10 月時点で受付前の第20回公募(公募要領 第8版、2026 年 7 月 21 日版)に沿って書きます。事務局は商工会議所地区と商工会地区に分かれています。

対象になる事業者

常時使用する従業員の数で決まります(P.4)。会社の役員と同居の親族の従業員は、この人数に含みません。

業種常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5 人以下
宿泊業・娯楽業20 人以下
製造業その他20 人以下

補助率と上限

  • 補助率は 2/3。賃金引上げ特例を使う赤字事業者は 3/4(P.7)
  • 上限は 50 万円。インボイス特例で 50 万円、賃金引上げ特例で 150 万円、両方で 200 万円が上乗せされます(P.7)
  • 特例を選んで要件を満たせなかった場合は、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付されません(P.11)

ホームページの費用(ウェブサイト関連費)に付く条件

  • この経費で受け取れる補助金(補助金交付申請額)は 30 万円(税込)まで(P.14)
  • ウェブサイト関連費だけでは申請できません。チラシ・看板などの広報費や展示会の出展費など、ほかの経費と一緒に申請します(P.14)
  • 予約や顧客管理などのシステムの開発も、この区分に入ります(P.14)
  • インターネット広告・SNS 広告は広報費の区分です。広報費にも 30 万円(税込)の上限と、単独では申請できない決まりがあります(P.13)
  • 税抜 50 万円以上で作成・更新したサイトは「処分制限財産」になり、決められた期間(通常は 5 年)は、事務局の承認なく目的外の使用や廃棄ができません。補助事業の目的のための改良や機能の追加は、この処分に当たりません(P.14)

計画書に書くのは「売上がどう増えるか」

この制度は販路開拓の補助金です。計画書(様式2)には、市場や顧客ニーズの分析とともに、売上高・売上総利益の増加という数字の成果を書くことが求められています(P.7)。審査でも、計画が売上高・売上総利益の増加を目指すものになっているかが見られます(P.33)。

計画の筋道は業種で変わります。建設・工務店なら施工事例から相談へ、飲食店なら予約や問い合わせへ、という形です。書き方は補助金の経営計画書にホームページをどう書くかに、手続きの順番は持続化補助金でホームページを作るにまとめています。

相談先は商工会議所・商工会

申請には、地域の商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」が要ります(P.6)。札幌市内の事業者なら札幌商工会議所、周辺の町なら地元の商工会・商工会議所が窓口です。どちらに当たるかは、公募要領に載っている商工会議所検索・商工会検索で確かめられます。

様式4の発行受付は 2026 年 12 月 4 日で締め切られ、締切後の発行は「いかなる理由があってもできません」とされています(P.3)。申請の締切(12 月 15 日)ではなく、この日から逆算してください。

商工会議所の窓口で、相談員と向き合って経営計画を相談している事業主
持続化補助金は、商工会議所・商工会の支援を受けながら申請する制度です

デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)の仕組み

中小企業がITツール(ソフトウェアやクラウドサービス)を導入する費用を補助する制度です。持続化補助金が販路開拓を支えるのに対し、こちらは業務のためのITツールの導入を支えます。

  • 通常枠の補助額は、業務プロセス 1〜3 つで 5 万〜150 万円、4 つ以上で 150 万〜450 万円です(2026 年 10 月時点)
  • 補助率は 1/2 以内。一定の期間、地域別最低賃金未満で雇っていた従業員が全体の 30% 以上いるなどの条件を満たすと 2/3 以内です
  • 対象経費はソフトウェアの購入費・クラウド利用料(最大 2 年分)と、その導入設定や保守などです

出典: デジタル化・AI導入補助金 通常枠

対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したITツールだけです。好きな制作会社に頼んで、後から申請する使い方はできません。ホームページの制作を考えているなら、頼む先がIT導入支援事業者か、頼む内容が登録されたITツールに当たるかを、事務局のサイトで先に確かめてください。予約システムや会計ソフトのような業務のツールのほうが、制度の目的に合います。自社向けの業務アプリを作る場合の費用は業務アプリ開発費用の相場に、ネットショップはShopify でネットショップを作る費用にまとめています。

札幌市・北海道の独自支援も確認を

国の制度とは別に、札幌市や北海道にも制度があります。名前に「ホームページ」と付いていなくても、対象経費に入っていることがあるので、要綱や公募要領で確かめます。

札幌市の令和8年度 事業者向け補助金等リスト(2026 年 3 月 23 日現在の内容)と北海道のページで、次の制度が確かめられました。どれも「ホームページ制作のための制度」ではありません。

実施制度中身(補助率・上限)注意
札幌市デジタル化・AI導入促進補助金国のデジタル化・AI導入補助金を受けた事業の自己負担分の一部を補助(1/2・225 万円)市の専門家の伴走支援で DX 計画を作った市内中小企業者などが対象
札幌市DX・賃上げ加速化補助金DX 推進計画に基づくITツールの導入など(市内の中小IT企業と契約すると 2/3、それ以外は 1/2・500 万円)伴走支援で作った計画と、平均賃金を 3.5% 以上引き上げる誓約が要件
札幌市デザイン活用促進補助金市内のデザイナー等と連携した経営改善や、商品・サービスの新しい価値づくり(1/2 以内・100 万円)リスト上の公募時期は 5 月中旬〜6 月中旬(予定)
北海道中小・小規模企業賃上げ環境整備等支援事業費補助金新商品開発・販路拡大・設備投資(デジタル技術の導入を含む)など申請額が予算の上限に達し、受付は終了(北海道のページ、2026 年 9 月 25 日更新)

自治体の制度で確かめること

  • 所在地の条件: 市内・道内に事業所があることなどが求められるか
  • 対象経費: ウェブサイトの制作が、はっきり書かれているか
  • 選び方: 審査で選ぶのか、予算がなくなり次第締め切るのか
  • 発注の時期: 申請や交付決定より前に発注・支払いした費用が、対象外になっていないか
  • 国の制度との重ね方: 札幌市のデジタル化・AI導入促進補助金のように、国の補助への上乗せを前提にした制度があります。一方で持続化補助金は、同じ取り組みで国の他の補助金(国の財源を使う自治体の制度を含む)を重ねて受けることを認めていません(P.7)。両方の窓口で扱いを確かめてから計画を立ててください

札幌で相談を進める順番

  1. 自社が小規模事業者に当たるかを、業種ごとの従業員数で確かめる
  2. 札幌市内なら札幌商工会議所、周辺の町なら地元の商工会・商工会議所に相談する
  3. 同じ窓口で、札幌市や北海道の制度も使えないかを聞く
  4. 制作会社に「補助金を使う予定」と伝え、項目ごとの金額が分かる見積書をもらう
  5. 公開したい時期が、交付決定の後でも間に合うかを確かめる

依頼先の探し方は札幌のホームページ制作会社の探し方にまとめています。

補助金活用の注意点 ─ 時間とルール

第20回公募の手続きの順番

  1. GビズIDプライムのアカウントを取る(GビズID)。申請は電子申請だけで、郵送では受け付けません(P.1・P.3)
  2. 経営計画・補助事業計画を作り、商工会議所・商工会に様式4の発行を頼む(受付締切 2026 年 12 月 4 日)
  3. 電子申請で申請する(受付 2026 年 11 月 5 日〜12 月 15 日 17 時)
  4. 採択の発表を待つ(2027 年 3 月頃の予定)
  5. 採択の後、すべての経費の見積書等を出し、交付決定を受ける(採択発表から概ね 1〜2 か月かかる場合がある)
  6. 交付決定日以降に発注・契約・支払いをし、サイトを公開する(実施期限 2028 年 3 月 31 日)
  7. 実績報告を出し、金額が確定した後に補助分が振り込まれる

日付は公募要領 P.3・P.24 のもので、予定は変わることがあります。

壁のカレンダーと時計を見ながら、採択の発表を待っている事業主
発注できるのは交付決定の後。公開したい時期から逆算して間に合うかを考えます

発注は交付決定の後

採択通知書だけでは、補助事業を始められません。交付決定日より前の発注・契約・支払いは対象外です(P.24)。公開したい時期が交付決定より前なら、この回の補助金は使えません。補助金を待つか、補助金なしで先に作るかを、公開したい時期から決めてください。

支払いと書類の決まり

  • 支払いは銀行振込が大原則です。1 取引 10 万円超(税抜)の現金払いは認められません。クレジットカードは事業者の名義で、期間内に引き落としまで済んだものに限ります(P.21)
  • 1 件 50 万円超(税込)の発注は、2 者以上から見積を取ります(P.21)
  • 帳簿と証拠書類は、事業が終わった後も 5 年間保存します(P.25)

ホームページ制作費用のうち補助金で戻る額の見積もり方

計算の順番

  1. 見積の総額から、対象にならない費用(交付決定より前の分、補助事業期間の外の保守費、計画と関係の薄い作業など)を外す
  2. 消費税を含めるかを決める。免税事業者・簡易課税事業者・2割特例の事業者は消費税を含めて申請できます。それ以外の課税事業者は消費税分を除きます(P.20・P.25)
  3. 残った額に 2/3 を掛ける
  4. ウェブサイト関連費の分が 30 万円(税込)を超えたら、30 万円で止める

計算の例(ウェブサイト関連費の部分だけ)

見積(税込)消費税を含めて申請できる事業者それ以外の課税事業者(税抜で計算)
30 万円30 万円 × 2/3 = 20 万円約 27.3 万円 × 2/3 = 約 18.2 万円
60 万円40 万円 → 上限で 30 万円約 54.5 万円 × 2/3 = 約 36.4 万円 → 上限で 30 万円

60 万円の例は 1 件 50 万円超(税込)なので 2 者以上の見積が要り、税抜で 50 万円以上なので処分制限財産にも当たります。

立て替える額と、最終的な負担を分けて考える

  • 立て替える額: 見積の総額(税込)を、いったん全額
  • 最終的な負担: 総額から、戻る見込みの額を引いたもの。審査の結果や予算の都合で、申請した額から減ることがあります(P.1・P.32)
  • 補助金は、額が確定した事業年度の収益として計上し、法人税・所得税の対象になります(P.26)。経理の扱いは税理士に確かめてください

見積書は「一式」ではなく、項目ごとの金額が分かる形でもらいます。公募要領も、複数の項目を含む見積には内訳を示すよう求めています(P.12)。見積書の読み方はホームページ制作の見積書の見方、発注書や契約書で見る所は契約書・発注書で見る項目にまとめています。制作費そのものの考え方はホームページ制作の費用相場の見方、公開後の費用はホームページの維持費・管理費は月いくら?をご覧ください。

見積書と電卓を前に、制作費と手元資金を落ち着いて計算している事業主
補助額より先に「妥当な制作費」と「立て替えられる金額」を確かめます

まとめ ─ 補助金は「なくても成り立つ計画」に足すもの

申請を考える前に、次の点を確かめてください。

  • 自社が小規模事業者(業種ごとの従業員数)に当たる
  • 様式4の受付締切(2026 年 12 月 4 日)から逆算して、商工会議所・商工会に相談できる
  • 補助金がなくても成り立つ計画を先に立てた
  • 制作費を全額立て替えられる手元資金がある
  • 消費税の扱いと 30 万円の上限を入れて、戻る額を計算した
  • 公開したい時期が、交付決定の後でも間に合う
  • 申請する回の公募要領を読んだ(条件は回ごとに見直されます)

申請書の書き方は商工会議所・商工会、税の扱いは税理士が相談先です。

LIT STUDIO(札幌)では、補助の対象にしたい費用と対象外になりそうな費用を分けた見積書をお出しします。ホームページは 5 ページまで 50,000 円〜で、料金は料金ページで公開しています。

よくある質問

Q.ホームページの制作費だけで、持続化補助金を申請できますか?
第20回公募ではできません。ウェブサイト関連費は、チラシや看板などの広報費、展示会の出展費など、ほかの経費と一緒に申請します。ウェブサイト関連費で受け取れる補助金は30万円(税込)までです(2026年10月時点)。
Q.いつまでに何をすればよいですか?
第20回公募の申請受付は2026年11月5日〜12月15日17時ですが、商工会議所・商工会に頼む事業支援計画書(様式4)の受付は12月4日で締め切られます。申請は電子申請だけで、GビズIDプライムのアカウントが要ります。
Q.採択されたら、すぐに制作を頼めますか?
頼めません。採択の後にすべての経費の見積書等を出し、交付決定を受けてからの発注・契約・支払いだけが対象です。交付決定は、採択発表から概ね1〜2か月かかる場合があるとされています。
Q.免税事業者です。消費税込みの金額で計算してよいですか?
第20回公募の公募要領では、免税事業者・簡易課税事業者・2割特例の事業者は、消費税を含めて申請できる扱いです。それ以外の課税事業者は消費税分を除きます。自社がどれに当たるかは、税理士に確かめてください。
Q.国の補助金と札幌市の制度は一緒に使えますか?
制度によります。札幌市のデジタル化・AI導入促進補助金は、国のデジタル化・AI導入補助金への上乗せを前提にしています。一方で持続化補助金は、同じ取り組みで国の他の補助金(国の財源を使う自治体の制度を含む)を重ねて受けることを認めていません。両方の窓口で確かめてから計画を立ててください。
Q.補助金と助成金、どちらを探せばよいですか?
ホームページの制作費が対象になり得るのは、多くの場合、販路開拓やIT導入を支える補助金です。助成金は雇用や人材育成の制度が中心です。名前ではなく、募集要項の対象経費にウェブサイトの制作が入っているかで判断してください。

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