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ホームページのリニューアル費用 ─ 部分改修と全面刷新の違いと、金額を左右する要素

リニューアルの見積もりは、どこまで作り直すかで大きく変わります。部分改修で足りるケースの見極め方と、ドメイン・URLに溜まった検索の評価を失わないための確認点を整理しました。

古くなったホームページをノートパソコンで眺めながら考えている事業主

リニューアルの見積もりは、同じサイトでも会社によって金額が大きく違うことがあります。差が開く理由の一つは、「どこまで作り直すか」が決まっていないまま相談すると、制作会社がそれぞれの考える範囲で提案することです。

この記事では、リニューアルの範囲の分け方と、金額を左右する要素を整理します。あわせて、リニューアルで失いやすい「ドメインと URL に溜まった検索の評価」を守る方法を説明します。

リニューアルの 3 つの範囲 ─ 残すものの量で費用が変わる

範囲残すもの作り直すもの
部分改修デザインと構成困っている一部のページ・機能
デザイン刷新文章と構成見た目(色・配置・写真の見せ方)
全面リニューアルドメインなど何を載せるかの設計から、文章もデザインも

建物にたとえると、部分改修は窓の修理、デザイン刷新は外壁の塗り替え、全面リニューアルは建て直しです。

窓の修理・外壁の塗り替え・建て直しの3段階で並んだ小さな店舗
残すものが少ないほど、費用は「建て直し」に近づきます

全面リニューアルは新規制作と同じくらい掛かる

全面リニューアルは、設計・デザイン・文章のすべてに手を入れるので、作業量は新規制作と変わりません。今のサイトからの引っ越し作業(ページの移し替えや転送の設定)が加わるぶん、新規より高くなることもあります。新規制作の費用の考え方はホームページ制作の費用相場の見方にまとめています。

部分改修と全面リニューアルの違い

直したい場所が特定できているなら部分改修、サイトの土台が今の商売に合っていないなら全面リニューアルが向きます。

部分改修で足りるケース

  • スマホで見づらい(文字が小さい、ボタンが押しにくい)
  • 写真が古い、今の店舗や設備と違う
  • 料金ページや採用ページを足したい
  • お知らせを自分で更新できるようにしたい

この状態で全面リニューアルを提案されたら、「部分改修では対応できませんか?」と聞いてみてください。スマホで見づらい原因はスマホ対応とレスポンシブの解説に、文字の大きさやボタンの押しやすさは高齢のお客様にも読みやすい作り方にまとめています。

全面リニューアルが向くケース

  • 事業内容が変わった(たとえば工務店が新築中心からリフォーム中心に移った)
  • サイトの構成が、今のお客様や売りたいものと合っていない
  • 古い作りで、スマホ対応や更新の仕組みを後から足せない

土台に問題があるのに部分改修を重ねると、直すたびに費用が掛かり、根本の不満が残ります。

今のサイトの不満をノートに書き出している店主
「なんとなく古い」を、直したい場所の一覧に変えてから相談します

費用を左右する 4 つの要素

要素安くなる状態高くなる状態
ページ数この機会に整理して減らす今のページを全部移す
文章と写真今の原稿・写真を活かすライター・カメラマンを入れる
更新の仕組み(CMS)今の仕組みをそのまま使う古いシステムから引っ越す(データの移し替えが要る)
今のサイトの管理状態契約情報とパスワードが手元にある前の制作会社と連絡が取れない、管理情報が分からない

1. ページ数

移すページが多いほど、1 ページずつ中身を移して表示を確かめる作業が積み上がります。「何年も更新していないページ」「ほとんど見られていないページ」は、移さない候補です。

2. 文章と写真

今の原稿を活かせば、その分の作業が減ります。ライターやカメラマンを入れると、その人たちの作業時間が加わります。「原稿は自分たちで用意し、撮影だけ頼む」のように、一部だけ頼む方法もあります。自分で用意する場合はホームページの原稿の書き方と写真はスマホで十分かが参考になります。

3. 更新の仕組み(CMS)を入れ替えるか

CMS(お知らせやブログを自分で更新できる仕組み)を入れ替えると、お知らせや事例の記事を移す作業が金額に響きます。公開後の維持費が変わることもあるので、維持費・管理費の記事もあわせて見ておくと、リニューアル後の費用まで見通せます。

4. 今のサイトの管理状態

前の制作会社と連絡が取れない、サーバーの管理情報が分からない、といった状態だと、調べる作業が加わります。

今のサイトの作りで、引っ越しの手間が変わる

今のサイトの作り移しやすいもの作り直しになりやすいもの
WordPressお知らせ・ブログの記事(データとして書き出せる)独自に作り込んだデザイン、古いプラグインに頼った機能
Wix・STUDIO などの作成ツール文章と写真(手作業で移す)デザインとページの作り(サービスの外へ持ち出せない)
制作会社の独自の更新システム文章と写真更新の仕組みごと
HTML を直接書いたサイトページのファイル一式更新の仕組み(もともと無いことが多い)

作成ツールで作ったサイトを別の仕組みへ移すなら、作り直しが前提になります。ツールごとの違いはWix・STUDIO・WordPress比較で比べています。

自分のサイトが何で作られているかの調べ方

  • 前の制作会社や、作った担当者に聞く(いちばん確かです)
  • 更新するときに開く管理画面の住所を見る。WordPress なら「wp-admin」や「wp-login」という文字が入っている
  • 管理画面そのものが無いなら、HTML を直接書いたサイトか、制作会社が更新を代行する作りの可能性がある

分からないままでも、サイトの URL を伝えれば、制作側でたいていは見当を付けられます。

ドメインとURLは「資産」─ 引き継ぎの注意点

長く使ってきたサイトは、ドメイン(サイトの住所)と URL(各ページの番地)に、検索の評価が溜まっています(仕組みはドメインとサーバーの解説)。住所や番地が変わったのに案内が無いと、検索エンジンは新しいページを別のページとして扱い、評価が引き継がれません。

転送設定(リダイレクト)とは

転送設定は、古い URL を開いた人を自動で新しい URL へ案内する仕組みです。引っ越しのときに出す「転居届」に近い働きをします。Google は、301 などの恒久的な転送では評価(PageRank)が失われないとしています(Google 検索セントラル)。転送が無いと、古い URL は「ページが見つかりません」になります。

古い家に届いた手紙が、矢印に沿って隣の新しい家へ届けられている様子
旧 URL 宛ての訪問者と検索評価を、新 URL へ届けるのが転送設定です

ドメインは変えないのが手間も少ない

ドメインを変えなければ、転送が要るのは URL が変わるページだけです。ドメインを変える場合は、上の Google の案内に沿って次の手順を踏みます。

  • 旧ドメインのすべてのページから、新しいページへ恒久的な転送を入れる
  • Search Console で「アドレス変更」を送る
  • 転送はできるだけ長く、一般的には 1 年以上残す。そのため旧ドメインの契約も続ける

移転の間は、検索の順位が一時的に揺れることがあります。

リニューアルの費用を抑える方法

全ページを一度に作り直さない

まずトップと主要ページだけを新しくし、残りは段階的に移す方法もあります。最初の支払いを抑えつつ、効果の大きい場所から新しくできます。

今の文章・写真で使えるものを仕分けておく

会社概要や代表の挨拶、設備の写真など、今も内容が正しいものは残す候補です。残せるものが多いほど、作業は減ります。

印刷したページと写真を、残すものと使わないものの2つのトレイに仕分けている担当者
「残す・減らす・新しく作る」に分けるだけで、見積もりの範囲がはっきりします

アクセスのデータを見てから決める

どのページが見られているかは、アクセス解析で分かります。見方はアクセス数の見方にまとめています。

複数の会社で比べる

同じ不満を伝えても、部分改修を勧める会社と全面リニューアルを勧める会社に分かれることがあります。比べる観点は制作会社の選び方を参考にしてください。

見積もりを頼む前の準備 5 ステップ

  1. 不満を書き出す。「誰に・何を伝えたいのに、今は何ができていないのか」を箇条書きにする
  2. 契約情報を揃える。ドメイン・サーバー・CMS の契約先とログイン情報を手元に集める
  3. ページを仕分ける。アクセスのデータを見て、残すページ・減らすページ・新しく作るページを分ける
  4. 範囲を決めて見積もりを頼む。部分改修かデザイン刷新か全面かを伝えたうえで、複数の会社に頼む
  5. 引き継ぎの項目を確かめる。ドメインの扱いと転送の設定が見積もりに入っているかを見る

公開日の前後で確かめること ─ 検索と問い合わせを落とさない

公開前に済ませておくこと

  1. 旧サイトの URL の一覧を作り、アクセスの多いページに印を付ける
  2. 旧 URL と新 URL の対応表を作る(転送の設定の元になる)
  3. 新しいサイトの問い合わせフォームと電話ボタンを、実際に試す
  4. 旧サイトとそのサーバーは、新しいサイトへの切り替えが終わるまで解約しない

旧サーバーを先に解約すると、切り替えまでの間サイトが表示されなくなります。独自ドメインのメールを旧サーバーで使っている場合は、メールも止まります。

公開した後に確かめること

  1. 旧 URL をいくつか開いて、新しいページへ転送されるか見る
  2. フォームから実際に送って、社内に届くか確かめる
  3. Google ビジネスプロフィールや SNS のプロフィールなど、外に載せている URL を書き換える
  4. 公開前と公開後で、アクセス数と問い合わせの数を比べる

地図の登録情報の直し方はGoogleビジネスプロフィール登録のやり方に、公開直後にやることの全体は公開後にやること 最初の30日のチェックリストにまとめています。

まとめ ─ 費用より先に「なぜ作り直すのか」

相談の前に、次の点を確かめてください。

  • 部分改修・デザイン刷新・全面リニューアルのどれに近いかの見当を付けた
  • 直したい場所が特定できているなら、部分改修で済まないかを先に考えた
  • 費用を左右する 4 つ(ページ数・原稿と写真・CMS・管理状態)のうち、自分のケースで高くなる要素を把握した
  • URL の転送と、ドメインの扱いを見積もりの段階で確かめる準備ができている
  • サーバー・ドメインの契約情報とパスワードを手元に揃えた

リニューアルは、見た目を新しくする作業ではなく、今の事業にサイトを合わせ直す作業です。不満の正体を言葉にしてから相談すると、見積もりの範囲が絞れます。

LIT STUDIO(札幌)の料金は料金ページで公開しています。ホームページは 5 ページまで 50,000 円〜、今のホームページからの引っ越し(ページと画像の移しかえ・古い住所からの案内)は 30,000 円〜です。準備 5 ステップの 1 と 3 を添えてご相談いただくと、範囲の見当を付けやすくなります。

よくある質問

Q.ホームページのリニューアル費用はいくらくらいですか?
どこまで作り直すかで変わります。残すものが多い部分改修ほど安く、構成から設計し直す全面リニューアルは新規制作と同じくらい掛かり、今のサイトからの引っ越し作業のぶん高くなることもあります。範囲を決めてから複数の会社に見積もりを頼むと、比べられるようになります。
Q.部分改修と全面リニューアル、どちらにすべきか分かりません。
「スマホで見づらい」「写真が古い」のように直したい場所が特定できているなら部分改修、事業内容が変わった・構成自体が今の商売と合っていないなら全面リニューアルが向きます。「誰に何を伝えたいのに何ができていないか」を箇条書きにしてから相談すると、必要な範囲だけの見積もりになります。
Q.リニューアルすると検索順位は下がりますか?
URLが変わるページに旧URLからの恒久的な転送を入れれば、評価は引き継げます。ドメインを変える場合も、転送とSearch Consoleでのアドレス変更で引き継げますが、移転の間は順位が一時的に揺れることがあります。転送を入れないと、溜まった評価を失います。
Q.リニューアルの作業中、今のサイトはどうしておけばいいですか?
新しいサイトに切り替わるまでは、今のサイトを公開したままにしておくのが基本です。旧サイトのサーバーを先に解約すると、切り替えまでの間サイトが表示されなくなり、旧サーバーで使っているメールも止まります。解約は、新しいサイトの公開と旧URLからの転送が確かめられてからにしてください。
Q.今のサイトが何で作られているか分からなくても、リニューアルの相談はできますか?
できます。サイトのURLを伝えれば、制作側でたいていは見当を付けられます。前の制作会社に聞くのが一番確実で、WordPressなら管理画面の住所に「wp-admin」などの文字が入っています。作り方によって移せるものと作り直しになるものが変わり、見積もりの幅にも影響します。

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