金属回収・買取業のホームページの作り方 ─ 北海道の許可・表示の決まりと載せる中身
北海道で金属くずを買い取るには、道の条例の許可が要り、許可番号はネットで公開する決まりです。銅は金属盗対策法の届出、中古品は古物営業法も重なります。表示の決まりと、選ばれるために載せる中身を分けて整理しました。

金属くずの買取は、常連と紹介の取引が中心の商売です。一方で、新しく取引先を探す解体業者や設備業者は、業者の名前で検索したり、地図で近くの業者を探したりします。そのときに「何を買い取るのか」「許可を持った業者なのか」がすぐに分かるかどうかで、問い合わせにつながるかが変わります。
もう一つ、金属くずの買取は、ホームページに何を表示するかが法律と条例で決まっている業種です。北海道では、道の条例による許可、古物営業法、2026年6月1日に始まった金属盗対策法の3つが重なります。
この記事では、札幌・北海道の金属回収・買取業のホームページについて、載せなければならない表示と、載せると選ばれやすい中身を分けて書きます。
金属くず買取のホームページで確かめられること
サイトを見に来るのは、主に次の2種類の人です。
| 見る人 | 確かめたいこと |
|---|---|
| 個人・小さな事業者 | 何を持ち込めるか、いつ開いているか、どこから入るか、その場で支払いがあるか |
| 解体業者・設備業者・工場 | 量に対応できるか、出張回収があるか、許可や届出があるか、継続して取引できるか |
どちらも最後に確かめているのは、「この業者に持ち込んで大丈夫か」です。その答えになるのが、許可や届出の番号と、本人確認まで含めた買取の流れの書き方です。

北海道で金属くずを買い取るのに要る許可と届出
扱う物によって、かかる決まりが変わります。北海道では次の3つが重なります。
| 決まり | 対象になる物と営業 | 必要な手続 | 主な義務 |
|---|---|---|---|
| 金属くず回収業に関する条例(北海道) | 金属くずの売買・交換を営業として行うこと(中古品として使える古物などは除く) | 北海道公安委員会の許可 | 営業所の標識、ネットでの表示、本人確認と記録(3年保存)、取引記録(3年保存)、不正品の疑いがあるときの警察官への申告 |
| 金属盗対策法 | 主に銅でできた金属くず(重さか価格の半分以上が銅。真鍮や青銅も入る) | 営業所ごとに公安委員会へ届出 | 本人確認、本人確認記録と取引記録(3年保存)、盗品の疑いがあるときの警察官への申告、氏名等の表示 |
| 古物営業法 | 中古品として使える物(動く室外機、工具など)の売買 | 公安委員会の古物商許可 | 本人確認と取引の記録、営業所の標識、ネットでの表示 |
道の条例 ─ 金属くずの買取は許可制
北海道の「金属くず回収業に関する条例」は、金属くずの売買や交換を営業として行う人に、北海道公安委員会の許可を求めています(第3条)。銅に限らず、鉄やアルミのくずも対象です。許可を受けずに営業すると罰則があります。条文は 北海道警察が公開している条例 で読めます。
金属盗対策法 ─ 銅のくずは届出が要る
正式な名前は「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律」(令和7年法律第75号)です。銅のくずを買い取る営業(特定金属くず買受業)は、2026年6月1日から、営業所ごとに公安委員会への届出が必要になりました。施行前から営んでいた業者の猶予は3か月で、すでに終わっています。
今のところ対象の金属は銅だけです。真鍮や青銅のように銅が主な合金は、重さか価格の半分以上が銅なら対象に入ります。細かい考え方は 警察庁の解釈運用基準 に書かれています。条文は e-Gov 法令検索 で読めます。
銅のくずを買い取る北海道の業者は、道の条例の許可と、この法律の届出の両方が要ります。法律に沿って本人確認と取引記録を行えば、条例の本人確認と取引記録も行ったものとみなされます(条例第21条の2)。
古物営業法 ─ 中古品として売れる物を扱うとき
まだ使える室外機や工具を、中古品として買い取って売るなら、古物商許可が要ります。2025年10月1日からは、エアコンの室外機・電気温水機器のヒートポンプ・電線・金属製のグレーチングの4つは、1万円未満の取引でも本人確認と記録が必要になりました(長野県警察の案内)。
ホームページに載せなければならない表示
許可や届出の番号は、「載せると信頼される情報」である前に、ネットで公開することが決まっている情報です。
| 決まり | サイトに出すもの | 出さなくてよい場合 |
|---|---|---|
| 道の条例(第11条第2項) | 氏名または名称、公安委員会から許可を受けた旨、許可証の番号 | 事業の規模が著しく小さい場合など、公安委員会規則で定める場合 |
| 金属盗対策法(第5条) | 氏名または名称、届出をした公安委員会の名称、届出番号など | 常時使う従業者が5人以下の場合、自社が管理するサイトが無い場合 |
| 古物営業法(第12条第2項、2024年4月1日から) | 氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号 | 従業者が5人以下などの場合。ただし、サイトで古物の取引の申込みを受ける業者は除かれない |
金属盗対策法について、警察庁の解釈運用基準は「トップページ等消費者の目につきやすい箇所」に表示するよう求めています。古物営業法の表示は、警視庁の案内 が分かりやすくまとまっています。
置き方の例
トップページに番号を並べた欄を置き、全ページの一番下にも同じ内容を並べておくと、どのページから入っても目に入ります。
- 北海道公安委員会許可 金属くず回収業 第◯◯号
- 北海道公安委員会許可 古物商 第◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯号
- 特定金属くず買受業 届出番号 ◯◯
会社概要のページにも同じものを載せて構いません。ただ、会社概要だけに置くと、トップページから見つけにくくなります。
サイトで買取の申込みを受けるなら、URL の届出も
古物を扱う業者が、サイトに買い取る品物の情報を載せ、フォーム・メール・電話・LINE など対面でない方法で申込みを受けると、「ホームページを利用した取引」に当たります。その場合は、サイトの URL を公安委員会に届け出ます(許可申請書か変更届出書に書きます)。表示は、トップページか、トップページからリンクしたページに置きます(長野県警察の案内)。
写真で概算を受け付ける入口を作るときは、ここに当たるかどうかを先に警察署で確かめてください。
載せる中身 ─ 買取品目・流れ・出張回収・窓口
表示の義務を満たしたうえで、選ばれるかどうかを分けるのは、次の4つです。
買取品目
銅線・アルミサッシ・鉄くず・室外機など、扱う品目をトップページの上のほうに並べます。
- 品目ごとに写真を添える。自社のヤードで撮った現物の写真で十分です
- 「非鉄」「鉄」「家電・機械」のように大きく分けてから並べる
- 扱えない物も書く。持ち込んでから断る場面が減ります
撮り方は ホームページの写真はスマホで十分? にまとめています。
本人確認を含む買取の流れ
初めての人は、当日に何が起きるかが分からないと持ち込みをためらいます。流れを番号で書き、本人確認を途中に入れておきます。
- 電話・フォーム・写真で査定を依頼する
- 持ち込み、または出張で品物を確認する
- 目の前で計量し、金額を伝える
- 身分証で本人確認をして、記録を残す
- 代金を支払う
「身分証をお持ちください。買取のたびに本人確認をすることが、法律と条例で決まっています」と一言添えると、当日に理由を説明する手間が減ります。振込払いの継続取引などの例外は、決まりごとに扱いが違うので、自社の扱いに合わせて書きます。

出張回収と継続取引
解体業者や工場が知りたいのは、どこまで取りに来てもらえるかと、どれだけの量に対応できるかです。
- 出張できる地域と、対応できる量の目安
- 解体現場・工場・倉庫など、取りに行ける場所
- 定期回収や継続取引の相談の窓口
- 対応できないこと(階段での搬出など)
査定の窓口
電話・フォーム・写真送付の3つを用意します。電話番号はスマートフォンで押せば発信できる形にし、フォームは品目・量・希望日くらいに絞ります。窓口の作り方は 問い合わせが増えるホームページの作り方 で説明しています。
買取価格と、写真で概算を受け付ける仕組み
金属の相場は毎日動くので、単価を載せ続けるのは手間がかかります。古い単価が残ると「サイトの金額と違う」という行き違いのもとになります。単価の代わりに、次の3つを載せます。
- 計量の方法(目の前で計量する、はかりの種類など)
- 支払いの方法と、いつ支払うか
- 写真を送れば概算を返す、という入口
「どこよりも高い」のような言い切りは、根拠を示せないなら書かないでください。
送ってもらう写真を先に指定する
| 写真 | 分かること |
|---|---|
| 全体が写った写真 | おおよその量 |
| 近くで撮った写真 | 材質や、ほかの物が混ざっているか |
| 人や車と並べた写真 | 大きさと量の見当 |
| 室外機や機械の銘板の写真 | 型式と中身の見当 |
おおよその重さや本数、持ち込みか出張かも書いてもらうと、返事が一度で済みます。受け取る手段は、写真を添付できるフォームか LINE が使いやすいです。LINE の置き方は LINE公式アカウントとホームページの連携 にまとめています。
概算の返し方を決めておく
- 概算は幅で返し、最終の金額は計量で決まることを添える
- 相場が動くので、概算がいつまで有効かも添える
- 写真で分からない物は、金額を出さずに「現物を見てから」と返す
この3つはページにも書いておきます。当日の金額が概算と違ったときの行き違いを防げます。

持ち込む人が迷わない「アクセス」ページ
初めての人は、場所よりも「どこから入って、どこで止まればいいか」で迷います。
- 敷地の入口の写真と、道路から見た目印
- トラックや軽トラックで入れるか、どこで荷を下ろすか
- 受付の場所と、最終の受付時間
- 雪の季節に入口や動線が変わるなら、その案内
地図のピンが敷地の入口を指しているかも確かめてください。Google マップの情報の整え方は Googleビジネスプロフィール登録のやり方、口コミへの返信は Googleマップの口コミの増やし方と返信の書き方 にまとめています。営業時間や電話番号は、サイトと地図で同じ内容にそろえます。
出張回収と室外機で気を付けること
買取のつもりでも、廃棄物の決まりにかかる場合があります。サイトに「無料回収」「何でも引き取ります」と書く前に、次の2つを確かめてください。
- 処分料をもらって引き取る、値の付かない物も持ち帰る場合 ── 廃棄物の収集運搬に当たることがあり、その許可が要ります。環境省は、古い・通電しない・壊れたエアコンなどの家電は、無料や安い値段で引き取っていても、すぐに有価物とは判断しないよう通知しています(環境省のお知らせ)
- 室外機などの使用済み家電をヤードに置く場合 ── エアコンなど32品目の使用済み機器を保管・処分する事業は、「有害使用済機器」の届出が必要になる場合があります(環境省の届出制度の案内)
どちらに当たるかは、ヤードのある自治体の廃棄物の担当窓口で確かめてください。

費用の目安と、公開後にすること
費用は、ページ数と、写真の受付・予約などの機能で決まります。業種で決まる相場はないので、見積書の項目で比べてください。内訳の考え方は ホームページ制作の費用相場 にまとめています。
費用を抑えるには、品目の写真・買取の流れ・対応地域・許可や届出の番号を、発注の前に自分で揃えておくことです。何を揃えるかは ホームページ発注前の準備リスト にあります。
公開した後は、許可証の書換えや届出事項の変更があったときに、サイトの表示も同じ日に直します。法人相手の継続取引を狙う点は、運送会社 や 建設会社・工務店 のサイト作りとも共通します。記録を信頼の材料にする考え方は、清掃・ビルメン会社 の薬剤の管理と同じです。
まとめ ─ 公開前の確認リスト
- 道の条例の許可・金属盗対策法の届出・古物商許可のうち、自社に要るものを警察署で確かめたか
- 許可番号と届出番号を、トップページなど目につく場所に出したか
- サイトで古物の買取の申込みを受けるなら、URL を届け出たか
- 買取の流れに本人確認を入れ、身分証が要ることを先に書いたか
- 写真で概算を受け付ける入口と、概算の返し方を書いたか
- 「無料回収」「出張引き取り」の書き方が、廃棄物の決まりにかからないか確かめたか
許可や届出の判断は警察署か行政書士に、廃棄物の扱いは自治体の窓口に確かめてください。この記事は、サイトに何を載せるかを整理したものです。
LIT STUDIO(札幌)では、金属回収・買取業のホームページを 50,000円〜(5ページまで・最短3日)で作っています。保守は月5,000円です。本人確認と買取の記録を1画面で残し、書き換えできない台帳として A4・CSV で出せる業務アプリ「古物台帳(金属くず対応)」も、ホームページと一緒に相談できます。業務アプリの料金は、作ってあるものをそのまま使う「使ってみる」0円、手直しする「合わせる」50,000円〜、ゼロから作る「つくる」98,000円〜で、使うときは月2,980円〜(10人まで)です。アプリの費用の考え方は 業務アプリ開発費用の相場、業種向けの案内は 金属回収・買取業向けのページ にまとめています。
よくある質問
Q.北海道で金属くずを買い取るのに、古物商許可だけで足りますか?
Q.許可番号や届出番号は、ホームページのどこに載せればいいですか?
Q.従業員が少ない会社でも、ネットでの表示は必要ですか?
Q.写真を送ってもらって概算を返す入口を作ると、届出は要りますか?
Q.ホームページに「無料回収」と書いてもいいですか?
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