ホームページ公開後にやること ─ 最初の30日のチェックリスト
公開はゴールではありません。スマホでの表示確認、フォームが本当に届くかの確認、検索と地図への登録、名刺やメール署名へのURL追加まで、公開後の最初の30日でやることを順番にまとめました。

ホームページが公開になった日は、ひと区切りの日です。原稿を書き、写真を選び、何度もやり取りをして、ようやく形になりました。
ただ、公開の直後には、まだ残っている仕事があります。「公開したときにしか気付けない不具合」と「やっておかないと検索に載らない手続き」の2つです。
どちらも難しい作業ではありません。数が多くて忘れやすいだけです。この記事では、公開してから最初の1か月でやることを、チェックリストの形にまとめました。
公開後にやることは、大きく4つ
公開後の作業は「動作の確認」「検索と地図への登録」「URLの告知」「数字の確認」の4つに分けられます。この4つで漏れなく収まります。
4つの固まりと、その目的
まず全体像を表にします。何のためにやるのかが分かっていると、途中で投げ出しにくくなります。
| やること | 何のため | 手を動かす人 |
|---|---|---|
| 1. 動作の確認 | 「見られない・届かない」事故を防ぐ | 自分(気付いたら制作会社へ) |
| 2. 検索と地図への登録 | 検索で見つけてもらえる状態にする | 制作会社(一部は自分) |
| 3. URLの告知 | 今つながっている人に知ってもらう | 自分 |
| 4. 数字の確認 | 次に何を直すか決める材料を作る | 自分 |
このうち、自分にしかできないのは3です。会社の名刺や看板に何を入れるかは、制作会社には決められません。
「すぐ」と「後でよい」を分けて考える
全部を同時にやろうとすると、だいたい手が止まります。段階を分けて考えてください。
- 公開したらすぐ: 表示の確認、問い合わせが届くかの確認、検索エンジンへの連絡
- 落ち着いてからでよい: 名刺や看板の差し替え、SNSのプロフィール、既存のお客様への案内
- 数字がたまってからでよい: アクセスの確認、直す場所の洗い出し
急ぐのは最初の固まりだけです。ここさえ押さえておけば、後はゆっくりで構いません。
まず、自分のスマホで全ページを開いてみる
公開直後にいちばん大事なのは、自分のスマホで全ページを実際に開いて、指で触ってみることです。
パソコンで作ったサイトが、スマホで崩れることがある
制作中の確認は、パソコンの大きな画面で行うことが多くなります。そのため、スマホでの見え方は最後まで気付かれないことがあります。
今はサイトを見る人の多くがスマホです。パソコンで完璧に見えても、スマホで文字がはみ出していたら意味がありません。スマホでの見え方の仕組みはホームページのスマホ対応とはで説明しています。
スマホで見るのは、この7か所
眺めるだけでなく、指で触りながら次の7か所を順番に確認してください。
- すべてのページが開くか ─ メニューから1ページずつ開き、「ページが見つかりません」と出る所が無いか見る
- 文字が画面からはみ出していないか ─ 横にスクロールできてしまったら、どこかが崩れています
- 写真が縦に潰れていないか、粗くないか
- 電話番号を押すと、発信の画面が出るか
- 地図のピンが、実際の場所を指しているか
- メニューやボタンが、指で押せる大きさになっているか
- アドレス欄に鍵マークが出ているか ─ 「保護されていない通信」と出ていたら、すぐ制作会社に連絡してください
鍵マークは、やり取りの中身が途中で盗み見られないようにする仕組みが働いている印です。これが無いと、ブラウザが警告を出してお客様が引き返してしまいます。

家族や社員にも、1回開いてもらう
自分は完成形を知っているので、迷いようがありません。何も知らない人に開いてもらうと、自分では見えない問題が出てきます。
- 目的のページにたどり着けるか(メニューの言葉が通じるか)
- 何をしている会社か、ぱっと見で分かるか
- 電話したいと思ったとき、番号がすぐ見つかるか
「分かりにくい」と言われた場所は、その場でメモしておきます。1か月後に手を入れるときの候補になります。
問い合わせフォームは、実際に送って確かめる
フォームは、自分で本文を入れて送信し、受け取り先のメールに届くところまで確認してください。ここが公開後にいちばん多い事故です。
「送信ありがとうございました」は、届いた証拠ではない
送信ボタンを押すと、完了しましたという画面が出ます。この画面は「入力を受け付けた」という表示であって、メールが届いたかどうかとは別の話です。
設定の行き違いで、送信はできるのに誰にも届いていない状態が起こり得ます。しかも、届いていないことに誰も気付きません。
「問い合わせが来ない」と思っていたら、実は届いていなかった。この形の取りこぼしは、確認しないかぎり表に出てきません。
確かめる手順
番号の順に、一度だけやれば済みます。
- 自分のスマホから、本文に「テスト送信です」と書いて送る
- 受け取り用のメールを開いて、届いているか見る
- 届いていなければ、迷惑メールのフォルダも必ず見る
- 送った人に返る自動返信メールも、自分で受け取って文面を読む
- 受け取る人が複数いるなら、全員に届いているか声を掛けて確かめる
4の自動返信は忘れられがちです。会社名が古いままだったり、文面が制作会社のサンプルのまま残っていたりします。お客様が最初に受け取る文章なので、一度は自分の目で読んでおいてください。

迷惑メールに入ってしまう問題
フォームからのメールが迷惑メール扱いになることがあります。原因は送り方の設定であることが多く、受け取る側だけでは直しきれません。
- 迷惑メールに入っていたら、制作会社に「フォームのメールが迷惑メールに入る」と伝える
- 当面の対処として、受信側で「迷惑メールではない」を押しておく
- 問い合わせ用のメールは、スマホでも受け取れるようにしておく
スマホで受け取れるようにしておくと、外にいるときの取りこぼしが減ります。返事が早いだけで決まる仕事は、思っているより多くあります。
電話とフォーム、両方の入口を確かめる
小さな会社では、フォームより電話のほうが多いこともあります。電話番号が画像で作られていると、スマホから押せません。
- 電話番号を押すと発信の画面が出るか
- 受付時間の表記があるか(「営業時間内のみ」なども)
- フォームの必須項目が多すぎないか
必須項目が多いと、書いている途中でやめられます。項目数の考え方は問い合わせが増えるホームページの作り方にまとめています。
検索に載せる手続きをする
公開しただけでは、検索結果には出てきません。「できました」と検索エンジンに伝える手続きと、地図の情報を揃える作業が要ります。
検索エンジンに知らせる
Google に新しいサイトを知らせる無料の道具が、Google Search Console(サーチコンソール)です。ここで「サイトマップ」を出します。
サイトマップとは、サイトの中にどんなページがあるかを並べたファイルです。人が読むものではなく、検索エンジンに読ませるための目次だと思ってください。
- サイトマップの提出は、制作会社が公開作業の一部としてやっていることが多い
- やったかどうか分からなければ、「サーチコンソールの登録とサイトマップの提出は済んでいますか」と一言聞く
- あわせて、自社でも数字を見られる権限をもらっておくと後が楽です
権限をもらっておくと、制作会社との契約が変わったときも数字が手元に残ります。公開したタイミングが、いちばん頼みやすい時期です。
地図(Googleビジネスプロフィール)の情報を揃える
店舗や事務所があるなら、地図に載る情報を揃えておくと効きます。地域名で検索したとき、サイトより先に地図が目に入ることが多いためです。
揃えるのは次の項目です。
| 項目 | 揃えるときの注意 |
|---|---|
| 会社名・店名 | ホームページの表記と1文字もずらさない |
| 住所 | 番地・建物名・階数までホームページと揃える |
| 電話番号 | ホームページに載せている番号と同じにする |
| 受付時間 | 定休日・祝日の扱いまで入れる |
| ホームページのURL | 公開したURLをそのまま入れる |
| 写真 | 外観・中の様子・スタッフ・商品を数枚 |
会社名・住所・電話番号は、ホームページと地図で表記を揃えるのが基本です。ビル名の有無や、ハイフンの入れ方のような細かい違いも揃えておきます。登録のやり方はGoogleビジネスプロフィール登録のやり方で手順から説明しています。
会社名で検索して、自分の目で確かめる
手続きが終わったら、自分で検索してみます。ここまでやって、ようやく一区切りです。
- 会社名で検索して、自社サイトが出るか
- 「地域名 + 業種」で検索して、地図に出るか
- 出ている住所・電話・受付時間が、今の内容と合っているか
会社名で検索しても、しばらく出てこないことがあります。新しいサイトが検索結果に反映されるまでには時間が掛かるためです。この段階では、慌ててページを足したりする必要はありません。検索で見つけてもらう全体の考え方は中小企業のためのSEO入門にまとめています。
会社の持ち物すべてに、URLを入れる
最初の1か月でいちばん効くのは、検索対策ではなく「今つながっている人に知らせること」です。費用も掛かりません。
入れ忘れが多い場所
URLを入れる場所を洗い出して、上から潰していきます。手間の欄を見て、軽いものから先に片づけてください。
| 場所 | 入れるもの | 差し替えの手間 |
|---|---|---|
| メールの署名 | URL | すぐできる |
| SNSのプロフィール | URL | すぐできる |
| 求人票・求人サイト | URL | すぐできる |
| Googleビジネスプロフィール | URL | すぐできる |
| 封筒・請求書・見積書 | URL | 次の印刷から |
| チラシ・パンフレット | URL・QRコード | 次の印刷から |
| 名刺 | URL・QRコード | 刷り直しが要る |
| 看板・のぼり | URL・QRコード | 業者に依頼 |
| 社用車 | URL・QRコード | 業者に依頼 |
「すぐできる」の4つは、その日のうちに終わります。ここを空けたままにしておくと、せっかく作ったサイトに誰も来ません。
紙のものには、QRコードを入れる
紙を見た人が、URLを手で打ち込むことはまずありません。紙にはQRコードを入れておきます。
- QRコードは無料で作れます。制作会社に頼めば用意してもらえます
- 名刺・チラシ・のぼり・車体など、スマホを持った人が見るものに入れる
- 印刷が小さいと読み取れないので、名刺でも1辺2cm程度は取っておく
看板や社用車に入れる場合は、離れた所から読み取れる大きさが要ります。見る人との距離を先に伝えて、業者に相談してください。
既存のお客様に、一言知らせる
もう取引のあるお客様にも、公開したことを知らせます。売り込みではなく、報告の形で十分です。
- メールの文末に「ホームページを作りました」と一言添える
- 請求書や納品書に一行入れる
- SNSをやっているなら、1回だけ投稿する
既存のお客様は、あなたの会社を知っています。サイトを見て新しい仕事を思い出してもらえることもあれば、知り合いに紹介するときにURLを渡してもらえることもあります。

最初の1か月に見る数字は、少なくていい
公開直後の数字は、ほとんど動きません。見るのは3つだけにして、残りは無視して構いません。
見るのは3つだけ
数字の画面を開くと項目が山ほど並んでいますが、最初に意味があるのは次の3つです。
| 見る数字 | 何が分かるか |
|---|---|
| 訪問者数 | 月に何人がサイトに来たか |
| 検索語とクリック数 | どんな言葉で検索されて、何回押されたか |
| 問い合わせにつながった数 | フォーム送信や電話のタップが何回あったか |
3つの見方と、どの道具で見るかはホームページのアクセス数の見方で詳しく説明しています。道具の使い方も含めて、ここだけ読めば足ります。
最初の1か月の数字は「比べるための基準」
公開直後の数字には、良いも悪いもありません。比べる相手がまだ無いためです。
最初の1か月の数字は、翌月・翌々月と比べるための基準になります。数字そのものより、計測がちゃんと動いているかのほうが大事です。
- 訪問者数が「0」のまま動かないなら、計測の設定が入っていない可能性があります
- 自分でサイトを開いた分が数字に乗るかどうかで、動いているかは確かめられます
- 分からなければ、制作会社に「アクセス解析は動いていますか」と聞いてください
電話で来た問い合わせは、数字に出ない
電話で直接かかってきた問い合わせは、アクセス解析の数字には出てきません。ここは手元のメモで補います。
「何を見てお電話くださいましたか」と一言聞いて、紙に正の字を書いていくだけで十分です。ホームページを見て掛けてきた人が何人いたかは、これでしか分かりません。
1か月たったら、手を入れる場所
1か月ぶんの反応がたまったら、直す場所を1つか2つに絞って手を入れます。全部を一度に直そうとしないでください。
どこから直すかの見分け方
状況によって、先に触る場所が変わります。
| 状況 | 先に直すところ |
|---|---|
| 訪問者が少ない | 見つけてもらう対策(地図・検索・告知) |
| 訪問者はいるが、問い合わせが無い | 中身と導線(料金・事例・フォーム) |
| 問い合わせはあるが、内容がずれている | 誰向けかの書き方(何をして、何をしないか) |
| そもそも何も分からない | 計測が動いているかの確認 |
「訪問者はいるのに問い合わせが無い」は、原因が5つに分けられます。切り分けの手順はホームページから問い合わせが来ない5つの原因にまとめています。
よくある手直し
1か月のうちに出てくる手直しは、だいたい次のどれかです。大掛かりな作り直しは、まず必要ありません。
- スマホで見づらかった場所の調整
- 料金の目安を載せる(載せていなかった場合)
- 写真の差し替え(外観・スタッフ・作業の様子)
- 電話番号や問い合わせボタンを、画面の上のほうにも置く
- 「よくある質問」を足す
こうした軽い修正が保守の範囲に入っているかは、契約によって違います。範囲の考え方はホームページの維持費・管理費で説明しています。
更新のリズムを決める
公開直後で更新が止まってしまうサイトは、たくさんあります。頻度は高くなくて構いません。止めないことのほうが大事です。
- 月に1本でも、お知らせが増えていれば「動いているサイト」に見えます
- 書くことが無いと感じたら、先に題材のリストを作っておきます
- 何を書けばよいかは会社ホームページのお知らせ・ブログは何を書く?に題材をまとめています
更新の担当と、置き場所(お知らせなのかブログなのか)を先に決めておくと、続けやすくなります。

まとめ ─ 公開後30日のチェックリスト
最後に、持ち帰れる形でまとめます。上から順に潰していってください。
- 自分のスマホで全ページを開き、崩れ・電話のタップ・地図のピン・鍵マークを確かめた
- 問い合わせフォームから実際に送信し、受け取り先のメール(迷惑メールも)に届くことを確かめた
- サーチコンソールへの登録とサイトマップの提出が済んでいるか、制作会社に確かめた
- Googleビジネスプロフィールの会社名・住所・電話番号を、ホームページと同じ表記に揃えた
- メールの署名・SNSのプロフィール・求人票にURLを入れた(名刺と看板は次の刷り直しで)
- アクセスの数字が動いていることを確かめ、見るのは3つだけと決めた
公開はゴールではなく、ここからが始まりです。とはいえ、やることは多くありません。上の6つを押さえておけば、その後は月1回の確認と更新で十分に回ります。
手が回らない、そもそも合っているのか分からない、という場合はお問い合わせからご相談ください。公開後の確認だけのご相談でも構いません。
よくある質問
Q.ホームページを公開したら、最初に何をすればいいですか?
Q.公開したのに検索しても出てきません。故障でしょうか?
Q.問い合わせフォームのメールが迷惑メールに入ってしまいます。
Q.公開後、アクセス数はどのくらい見ればいいですか?
あわせて読む